
販売されているエンジンオイルに書いてある「鉱物油」「部分合成油」「合成油」「100%合成油」「全合成油」「化学合成油」の違いについてです
エンジンオイルのベースオイル
エンジンオイルのベースオイルには、鉱物系(石油から精製)と合成系(化学的に合成)があります
ということは鉱物系が「鉱物油」、合成系が「合成油」ってことですね
それが業界ルールだと違うらしいんです

エンジンオイルは、ベースオイル(基油)に添加剤を加えたもの。ベースオイルが80%、添加剤が20%くらいで構成されているそうです。添加剤には清浄分散剤、酸化防止剤、防錆剤、消泡剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、耐摩耗剤 など、製品によって様々なものが使われます
「合成油」は鉱物系
ベースオイルは、つぎのようにいろいろな表記がされます
- 鉱物系
- 鉱物油・・・ミネラルとも表記される
- 合成油・・・100%合成油, 全合成油, シンセティックとも表記される。VHVI、超高粘度指数基油、高度水素化精製油などと書いてあることもある。正しくないが化学合成油として販売されていることもある
- 部分合成油・・・鉱物油と合成油を混ぜたもの
- 合成系
- 化学合成油・・・シンセティックと表記することもある
えっ、「合成油」って化学的に合成した油じゃないの?
「合成油」は「化学合成油に匹敵するくらいの性能がある鉱物油」ってことで実際は100%鉱物系のオイルなんだそうです
「部分合成油」は普通の鉱物油にハイグレードな鉱物油(合成油)を混ぜました、ってこと?
うん。なので「部分合成油」は中レベルくらいの100%鉱物系のオイルですね
合成油は「化学合成油」と書かれていることがある
「合成油」って「化学合成油」のことじゃないんですね。同じ意味だとおもってました
紛らわしいですよね。実際「合成油」なのに「化学合成油」って書かれてることもあるし…
うーん、ややこしい
本物の化学合成油は高価
本物(合成系)の「化学合成油」ってどういうものなのかな?
本物(合成系)の化学合成油は、ポリアルファオレフィン(PAO)やポリオールエステルなどで構成されている高価なオイルです
VHVI っていうのも化学合成油の成分として出てくることがあるけど、VHVI は本当は鉱物系のオイルです。化学合成油じゃないんですね
根本的に成分が違うんですね
うん。成分が違うので、本物の化学合成油はそんなに安くないです
PAO や エステル をちょこっと混ぜた合成油なんて紛らわしいものもあるので、価格に見合ったものかよく検討して購入してくださいね
合成油は安くて使いやすい
わたしの場合、街乗りしかしないので、本物の化学合成油までいかなくていいかも…
うん。合成油だったら、ホームセンターとかで安く手に入るし性能も悪くないです
鉱物系オイルだからよくないってことはないんですね。安いオイルだとマメに交換しやすいです
まとめ

まとめると、こんな感じです
- 鉱物油(ミネラル)・・・普通レベルの鉱物系オイル
- 合成油(100%合成油, 全合成油, シンセティック, VHVI, 化学合成油?)・・・高品質な鉱物系オイル
- 部分合成油・・・鉱物油と合成油を混ぜた、中レベルの鉱物系オイル
- 本物の化学合成油(シンセティック, 化学合成油)・・・化学的に合成した成分(PAOなど)による超高性能オイル