
クルマのクーラント(冷却水,LLC)をラジエータのドレンコックからのみ抜く場合、配管内には古いクーラントが抜けきらずにかなり残ります。古いクーラントが残っていても大丈夫なのか、計算して確かめてみました
古いクーラントは配管内にかなり残る
ところで、古いクーラントって配管内にどれくらい残っちゃうのかな?
車種によっては、普通の作業(ドレンプラグから抜く)で抜けるのは半分以下ってことも
そんなに残ってて大丈夫なのかな?
あまりにも抜ける量が少ない車種では、エンジンルームのボルト等を外してそこに残っている冷却水も抜くってことに…
でもそれ大変そう
そこで、そういう車種では交換回数を増やしてあげます。そうするとラジエータから普通に抜くだけの作業でもメンテナンス可能なことも。ちょっと計算して確かめてみようとおもいます
定期的に交換していれば、クーラントの性能は十分維持できる
うちのコペン(LA400K)だと、クーラントは 2 年に 1 回交換することになってます
クーラントに含まれる防錆剤や消泡剤の効果って、4 年くらいは持続するみたいですね
2 年に 1 回の交換なのに、使用するクーラントの寿命が 4 年あるのがポイントみたい
有効期限 4 年のクーラントを、新車購入時から 2 年毎に全体の半量ずつ交換し続けると…
計算すると、期限切れの古いクーラントは配管内のクーラント全体のせいぜい 1/4(25%)ですね
ドレンから全体の 2/3 くらい抜けたときは? 配管内に残る古いクーラントは全体の 1/3 くらいなので…
だとすると、同じように計算して期限切れの古いクーラントは配管内のクーラント全体の 1/9(約10%)くらいですね
抜ける量が少ないときは、交換頻度を上げる
クーラント交換、毎年したらどうなるのかな?
同じように計算すると、毎年半量交換の場合、期限切れの古いクーラントの割合は全体の 6 %くらい、全体の 2/3 交換できれば期限切れクーラントの割合はわずか 1 %程度で維持されます
ドレンから抜ける量 | 交換頻度 | 期限切れ分 |
全体の 1/2 | 2年ごと | 25 % |
全体の 2/3 | 2年ごと | 約 10 % |
全体の 1/2 | 毎年 | 約 6 % |
全体の 2/3 | 毎年 | 約 1 % |
参考:全体の 1/3 しか抜けない場合 | 毎年 | 約 20 % |
参考:全体の 1/3 しか抜けない場合 | 半年 | 約 4 % |
クーラントの入れ替えで、ドレンから抜ける量が少ないときは、交換の間隔を短くしてあげます
クーラント全量が 3L の車なら、ドレンから 2L 抜ければ、2 年ごとの交換でも 90 % が有効なクーラントってことになるんですね
抜いたクーラントの量を計っておくと便利

クーラントの交換では、抜いた古いクーラントの量を計っておくといいですね。注入する新しいクーラントの量が分かるだけでなく、交換頻度の目安になります